ここまでの思索ログで、
- 人は本質からズレることがある
- 違和感はズレを知らせるサイン
- 本質とは“自然に出てしまうもの”
- 本質は問いや対話の中で見えてくる
そんな話をしてきました。
すると次に出てくる問いがあります。
それは、
「本質が少し見えてきたとして、その次はどうすればいいの?」
という問いです。
これはとても大事な問いだと思います。
なぜなら本質は、
“分かっただけ”では、
人生が大きく変わらないこともあるからです。
本質が少し見えてきても、
- 生き方がズレたまま
- 仕事のやり方がズレたまま
- 人間関係の持ち方がズレたまま
- 発信や商売のあり方がズレたまま
だと、
どこかでまた苦しくなっていく。
そこで私は、
本質が見えてきたら次に必要なのは、
「整合させていくこと」
だと思っています。
本質は“知る”だけでは足りない
これはかなり大事なことだと思っています。
人は時々、
とても大切な気づきを得ることがあります。
「ああ、自分はこういう人なんだ」
「自分がずっと大事にしてきたのは、これだったんだ」
「自分が苦しかった理由は、ここだったのか」
そういう気づきは、本当に大きいです。
でも現実には、
気づいたあとにまた元に戻ってしまうことも少なくありません。
なぜなら、
人生は“気づき”だけでは動かないからです。
本質が見えてきたら、
その本質に合わせて
考え方・選び方・働き方・関わり方
を整えていく必要がある。
私は最近、
それが本質整合の核心なのではないかと思っています。
本質の次に整合させるのは”WHY”
本質が見えてきたとき、
次にとても大事になるのが、
「WHY(なぜ)」
です。
私は最近、
人が苦しくなるときというのは、
「何をしているか」よりも前に、
“なぜそれをやっているのか”がズレている
時が多いように感じています。
たとえば、
同じ仕事をしていても、
- 誰かの期待に応えるためにやっているのか
- 世間の常識に合わせるためにやっているのか
- 不安を埋めるためにやっているのか
- 本当に届けたい価値があってやっているのか
では、
エネルギーの流れがまったく違ってきます。
だから本質が見えてきたら次に必要なのは、
その本質と整合した“WHY(なぜ)”を見つけること
なのだと思います。
本質が“源泉”なら、WHYは“向かう方向”
今の私の感覚では、
本質は、その人の存在の源泉
です。
そして、
WHYは、その本質が人生や仕事の中で
「何のために現れようとしているのか」
に近いものです。
たとえば、
- 本質として「人の本当の声を聴いてしまう人」
- 本質として「違和感を見抜いてしまう人」
- 本質として「混乱を整理したくなる人」
がいたとしても、
それが現実の中でどう生きるかは、
WHYによって変わってきます。
「人が本来の自分に還る手助けをしたい」
「苦しさの根っこをほどきたい」
「人や会社が自然に整っていく流れをつくりたい」
そういう“なぜ”が立ってくると、
本質が現実の中で動き始めます。
私は、本質だけではまだ“静かな核”のようなもので、
WHYが立つことで初めて、
その人の人生や仕事に“方向”が生まれる
のだと思っています。
さらに整合が必要なのは、「どうやるか」
本質が見えて、
WHYも見えてきた。
でもそれだけでは、
まだ現実は変わりきらないことがあります。
なぜなら次に必要なのは、
「どうやるか」
だからです。
私はこれまで、
たくさんの人や会社を見てきて思うのですが、
本質やWHYがすごくいいのに、
HOW(やり方)がズレていて苦しくなっている
ケースが本当に多いです。
たとえば、
- 本当は丁寧に深く関わるタイプなのに、量を追うやり方をしている
- 本当は対話型なのに、売り込み型の営業をしている
- 本当は関係性を大事にしたいのに、効率だけを追っている
- 本当は自分の言葉で伝えたいのに、テンプレ的な発信をしている
こういうズレがあると、
どこかで苦しくなってきます。
つまり本質整合とは、
「いい理念を持つこと」だけではなくて、
その本質とWHYに合った“やり方”に整えていくこと
でもあるのだと思います。
最後に整合が必要なのは、「何をするか」
そしてその先にあるのが、
WHAT(何をするか)
です。
どんな仕事をするのか。
どんな商品やサービスを提供するのか。
どんな活動をするのか。
何を形として世の中に出していくのか。
多くの人は、
ここから考え始めてしまいます。
「何を仕事にするか」
「何を売るか」
「何を始めるか」
でも私は最近、
ここから考えるとズレやすいと感じています。
なぜならWHATは、
本来いちばん外側にあるものだからです。
本質があり、
そこからWHYが生まれ、
それに合ったHOWがあり、
その結果としてWHATが出てくる。
この順番の方が、
無理が少なく、
エネルギーも通りやすい。
私はそう感じています。
多くの苦しさの原因は「外側から人生を組み立てていること」
私は最近、
多くの人が苦しくなる理由のひとつは、
人生や仕事を、外側から組み立ててしまっていること
なのではないかと思っています。
何をしたら稼げるか。
どんな肩書きが良さそうか。
どう見せたら評価されるか。
何が世間的に正解か。
そういう外側から組み立てると、
一見うまくいっているように見えても、
どこかで苦しくなりやすい。
逆に、
- 自分の本質は何か
- 自分は何のためにそれを使いたいのか
- 自分に合ったやり方は何か
- その結果として何をするのか
という順番で整ってくると、
人生や仕事の中に
一本の流れが生まれてくる。
私は、本質整合とは
そういうことなのではないかと思っています。
本質整合は「上流から整える」
ここまで書いてきて、
今の私に一番しっくりくる言い方はこれです。
本質整合とは、
人生や仕事を“上流から整えること”。
外側の形から無理やり整えるのではなくて、
- 本質(その人の源泉)
- WHY(なぜ)
- HOW(どうやるか)
- WHAT(何をするか)
という流れを、
少しずつ矛盾なくつないでいく。
すると、
人生にも仕事にも
無理が減っていく。
言葉が自然になる。
行動が自然になる。
商売も、発信も、人間関係も、
少しずつ“その人らしい流れ”に戻っていく。
私は、本質整合とは
そういうプロセスなのだと思っています。
本質が見えてきたら「人生全体との整合」を見ていく
もし今、
「自分の本質が少し見えてきた気がする」
「なんとなく、自分の根っこが分かってきた気がする」
そんな感覚があるとしたら、
次に大事なのは、
「その本質と、今の人生は整合しているだろうか?」
という問いを持つことなのかもしれません。
- 今の仕事のWHYは、本質と整合しているか
- 今のやり方は、本質と整合しているか
- 今やっていることは、本質と整合しているか
- 今の発信や人間関係は、本質と整合しているか
この問いを持ち始めると、
人生はかなり変わっていきます。
なぜならそこから初めて、
“本来の自分に合わせて現実を整えていく”
というフェーズに入るからです。
あとがき
本質が見えてくることは、
とても大きなことです。
でもそれは、
ゴールというより、
むしろ本当のスタートなのかもしれません。
なぜなら本質が見えてきたとき、
初めて私たちは、
「では、この本質と整合した人生をどう生きるのか?」
という問いに向き合い始めるからです。
もし人生や仕事が、
ただ正解をなぞるゲームではなく、
自分の本質と矛盾なくつながっていくプロセス
なのだとしたら、
大事なのは、
何かを足して“立派になること”よりも、
本来の自分の流れに、現実を少しずつ整えていくこと
なのかもしれません。